1740年頃
44歳前後(概算)

アペレスの工房のアレクサンドロス大王とカンパスペ

画家 ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ →
Alexander the Great and Campaspe in the Studio of Apelles / J・ポール・ゲティ美術館、ロサンゼルス
大王のいる部屋で、画家とモデルの視線だけが別の物語を進めています。絵を描く行為そのものが主役になった、小さな古代の物語です。

何が描かれているか

左に腰を下ろすカンパスペを、右の画家アペレスが描いています。画家の前には楕円形の絵が置かれ、その向こうにアレクサンドロス大王が立ちます。柱や彫刻のある室内には、奥へ抜ける明るい空間も見えます。

作品の見どころ

画家とモデルは向き合っていますが、すぐ近くの大王は、別の角度から二人を眺めています。アペレスからカンパスペへ視線をたどると、大王が同じ方向を見ていないことに気づきます。肖像を描くための出会いと、それを見守る人の視線。そのずれが、静かな室内に小さな緊張を生んでいます。

制作背景

プリニウスの『博物誌』に伝わる、アペレスがモデルのカンパスペを愛し、大王が彼女を画家へ譲ったという物語を描いています。ゲティ美術館は1740年頃の作とし、ティエポロがこの題材を描いた少なくとも三例のうち、三度目の作品と説明しています。古代の記録に由来する話と、画家が想像した豪華な室内を重ねて見られます。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
J・ポール・ゲティ美術館、ロサンゼルス
目録番号
2000.6

出典・画像について

出典:ゲティ美術館:アペレスの工房(2026-10-21 確認)
画像:Giovanni Battista Tiepolo《アペレスの工房のアレクサンドロス大王とカンパスペ》/アペレスの工房のアレクサンドロス大王とカンパスペ — Giovanni Battista Tiepolo / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 画像の出典・個別利用条件(画像情報:2026-10-21 確認)
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