明るい天井画で知られるティエポロにも、これほど暗く、身体の重さが迫ってくる時期がありました。高く引かれた腕が、絵全体を斜めに貫きます。
何が描かれているか
裸の上半身を見せるバルトロマイが、周囲の男たちに取り囲まれています。片腕は高く引き上げられ、顔はその反対側へ傾いています。背景は深く沈み、腕や胸、腰に巻かれた白い布が、暗がりから浮かび上がります。
作品の見どころ
上げられた手から肩、胸、膝へ、光の当たる部分が斜めにつながっています。身体は長く伸びていても、周囲の人に押さえられ、自由には動けません。下から支える手も、迫る顔もすぐ近くにあり、見る側まで人垣に囲まれるようです。後年の広々とした空を知ると、この場面の狭さがいっそう際立ちます。
制作背景
1722〜1723年、ヴェネツィアのサン・スタエ聖堂のために描かれました。十二使徒を題材にした一連の絵の一枚で、連作には別々の画家が参加しています。同じ教会で競い合うように並んだ仕事の中に、若いティエポロの、強い明暗で人物を押し出す描き方を見ることができます。
出典・画像について
画像:Giovanni Battista Tiepolo《聖バルトロマイの殉教》/聖バルトロマイの殉教 — Giovanni Battista Tiepolo / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
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