1752〜1753年頃
56歳前後(概算)

ヒュアキントスの死

画家 ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ →
The Death of Hyacinthus / ティッセン=ボルネミッサ美術館、マドリード
古代神話の悲劇なのに、足元にはラケットとボール。物語を別の時代へ引き寄せる、ティエポロらしい大胆な置き換えが見えます。

何が描かれているか

傷ついた若者ヒュアキントスが低く横たわり、その上でアポロンが大きく両腕を開いています。左には見守る人々、右には彫刻と花。手前には球技のラケットやボールが置かれ、奥には競技場の網のようなものも見えます。

作品の見どころ

アポロンは大きく腕を開き、その下の若者は力を失っています。二人の動きの差が、悲劇の一瞬を強く印象づけます。周囲の人々や彫刻は、少し離れたところから見守るようです。空も衣も明るく華やかだからこそ、その中に置かれた悲しみが際立ちます。

制作背景

1752〜1753年頃、ヴュルツブルク滞在期の作品です。神話には円盤の事故を語る形がありますが、ここでは球技へと変えられています。所蔵館は、1561年のアンギッラーラによるオウィディウス翻案に、その置き換えの根拠があると説明しています。古典を扱う画家の自由さは、単なる思いつきではなく、物語の受け継がれ方ともつながっています。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
ティッセン=ボルネミッサ美術館、マドリード
目録番号
394(1934.29)

出典・画像について

画像:Giovanni Battista Tiepolo《ヒュアキントスの死》/ヒュアキントスの死 — Giovanni Battista Tiepolo / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 画像の出典・個別利用条件(画像情報:2026-10-21 確認)
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