1767〜1769年
72歳前後(概算)

無原罪むげんざいの御宿り

画家 ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ →
The Immaculate Conception / プラド美術館、マドリード
晩年の聖母は、静かに両手を合わせています。大勢が動く天井画とは違い、白と青のゆるやかな流れが、穏やかな上昇をつくります。

何が描かれているか

白い衣と青い外套のマリアが、雲と天使たちに支えられて立っています。頭上には鳩はと、足元には球体と蛇の姿が見えます。下方の天使や花々は細かく動きますが、中央のマリアは顔を伏せ、胸の近くで手を合わせています。

作品の見どころ

大きくふくらむ外套も、顔のまわりでは静かに収まります。下方の複雑な形から白い衣へ、祈る手から伏せた顔へと、見上げるにつれて動きが穏やかになるようです。淡い空と衣の色はなじみ、人物の輪郭りんかくも強い線では閉じられていません。壮麗な姿に静けさが宿る、晩年の描き方です。

制作背景

1767〜1769年、アランフエスのサン・パスクアル教会のための七枚の祭壇画さいだんがに含まれる作品です。「無原罪の御宿り」は、キリストの誕生ではなく、母マリア自身が原罪を免れて宿ったという教えを表します。プラド美術館から貸し出された際のNGV公式解説でも、王の注文とフランチェスコ会の信仰が、この穏やかな聖母像の背景として説明されています。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
プラド美術館、マドリード
目録番号
P00363

出典・画像について

画像:Giovanni Battista Tiepolo《無原罪の御宿り》/無原罪の御宿り — Giovanni Battista Tiepolo / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 画像の出典・個別利用条件(画像情報:2026-10-21 確認)
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