大きな身ぶりの中心にあるのは、二人の手の小さなやりとりです。指輪を受け取る一瞬を、華やかな衣と近い人物像で見せています。
何が描かれているか
豪華な頭飾りをつけたファラオが、若いヨセフへ手を差し出しています。ヨセフは赤い外套をまとい、その手に視線を落とします。周囲の人物は肩や顔を寄せ、後ろでは長いラッパが掲げられています。
作品の見どころ
指輪を渡す手のまわりへ、袖や顔、視線が集まっています。遠くから見上げる天井画とは違い、人物の上半身がすぐ目の前にあるようです。青、赤、黄色の布には厚みがあり、その奥の建築と空が、密に集まる人々の背後に広がりを与えています。壮大な群衆よりも、授ける人と受け取る人の近さが印象に残ります。
制作背景
旧約聖書の『創世記』にある、ファラオがヨセフを重用し、指輪を与える場面です。ダリッジ絵画館は、1733〜1735年頃の作としています。所蔵館は衣装や色彩にヴェロネーゼらの影響を認める一方、横長に半身像を並べる形は、ティエポロには珍しいと説明しています。
出典・画像について
画像:Giovanni Battista Tiepolo《ファラオの指輪を受け取るヨセフ》/ファラオの指輪を受け取るヨセフ — Giovanni Battista Tiepolo / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
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