一組の人物の形を、別の宮殿でも使う。薄い褐色の素描には、大きな壁画を支えた「形の蓄え」が残っています。
何が描かれているか
ひげをたくわえた河の神が横たわるように座り、その後ろからニンフが櫂を持ち上げています。小さな翼のある子どももそばにいます。衣や身体は褐色の線と淡い影で描かれ、紙の白さが、腕や脚に当たる光として残されています。
作品の見どころ
人物が重なる部分には濃い影があり、明るい腕や脚の輪郭は、線が途切れそうなほど軽く描かれています。その濃淡だけで、座る高さも身体の向きも、互いを支える位置も伝わってきます。大きな壁画に描き直す前に、人物をどう組み合わせるか試しているような面白さがあります。
制作背景
美術館の研究解説は、この素描を1740年頃の関連作群と結びつけています。同じ人物の組み合わせは、ミラノのクレリチ宮殿と、十年以上後のヴュルツブルク宮殿・皇帝の間にも使われました。ただ一つの完成作へ向かう下絵というより、工房で応用できる人物配置として保管されたらしい、と説明されています。
作品情報
材質・技法
ペン・褐色インク、淡い黄褐色と濃褐色の淡彩、黒チョーク
出典・画像について
画像:Giovanni Battista Tiepolo《座る河神、櫂を持つニンフとプット》/座る河神、櫂を持つニンフとプット — Giovanni Battista Tiepolo / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / CC0 1.0
取得画像の全範囲を保持。追加の切り出し・色補正・拡大補間なし。縮小派生も同じ全範囲です。紙面全体を保持。紙の余白を透過したり切り取ったりしていません。
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