カルロス3世のもとでのスペイン王国の富と恩恵
画家 ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロ →Wealth and Benefits of the Spanish Monarchy under Charles III / ワシントン・ナショナル・ギャラリー
空を開く絵には、王国の力を大きく見せる役割もありました。スペイン王宮の玉座の間へ向けた構想では、世界中の人物が頭上に集まります。
何が描かれているか
縦長の絵の四辺を人や雲、建築の縁が囲み、その内側には広い青空が開いています。遠い高みに玉座の人物が見え、下方には馬や旗、さまざまな装いの人々が集まります。石の彫刻のような像も、四隅の枠組みに組み込まれています。
作品の見どころ
縁には重い身体や建築が集まっているのに、離れて眺めると、まず空の広さが目に入ります。外周に形を寄せることで、内側がいっそう軽く感じられるのです。ヴュルツブルクの構想画にも、同じように頭上へ開く空があります。並べて見ると、別の部屋と依頼主に合わせて、人物の集まりを組み直す工夫が伝わります。
制作背景
1762年、マドリード王宮の玉座の間の天井画のために描かれた油彩です。所蔵館によれば、中央のスペインの寓意像を、各地の州や植民地のある大陸を表す人物たちがたたえています。美しい空は中立な眺めではなく、王国の富と権威を示す舞台でもあります。何を祝うための空なのかを考えると、装飾の見え方が深まります。
出典・画像について
画像:Giovanni Battista Tiepolo《カルロス3世のもとでのスペイン王国の富と恩恵》/カルロス3世のもとでのスペイン王国の富と恩恵 — Giovanni Battista Tiepolo / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / CC0 1.0
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