1545年
年齢不詳

ピエトロ・アレティーノの肖像(ピッティ宮)

画家 ティツィアーノ →
Portrait of Pietro Aretino / ピッティ宮パラティーナ美術館
顔の明暗と、赤い衣に残る筆の動きを比べてみましょう。

何が描かれているか

長いひげを蓄えた男性が、身体を横へ向け、画面の外へ視線を送っています。大きな赤い衣と首の金の鎖が目を引きます。描かれたのは、詩や風刺で知られた文人ピエトロ・アレティーノです。
暗い背景には、職業を説明する本や道具がありません。それでも広い肩、上げた顔、厚みのある衣が、人物の大きさを感じさせます。身体が占める面積にも注目してみましょう。

作品の見どころ

赤い布の折れ目には、明るい色を置いた跡が帯のように残っています。布を均一になめらかに塗るのではなく、光る部分と暗い部分の差で、重さや艶を見せていると分かります。
ひげや頬にも細かな明暗がありますが、衣はより大きな筆の動きでまとまっています。近くでは絵の具の跡、少し離れると人物の姿になる、見え方の違いを楽しめます。

制作背景

1545年初めに、アレティーノ本人の注文で描かれました。同年10月に本人からコジモ一世へ贈られたと所蔵館は説明しています。ここに掲載するのはピッティ宮に伝わるその肖像です。
所蔵館は、衣の仕上げを抑えた描き方をティツィアーノの後期の特徴として紹介しています。本人は手早い仕事だとも評しましたが、粗く見える部分も含め、人物の迫力を作る絵として見てみましょう。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ピッティ宮パラティーナ美術館
目録番号
1912 n.54
位置づけ
文人の存在感と、仕上げ過ぎない布の絵肌。

出典・画像について

画像:Titian《ピエトロ・アレティーノの肖像(ピッティ宮)》/ピエトロ・アレティーノの肖像(ピッティ宮) — Titian / Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0 / PD-Art(個別ファイル表示)
Commons個別ページの忠実複製のPublic Domain表示。複製の扱いは国・地域で異なります。 イタリアの文化財制度・施設条件は著作権とは別の論点で、施設の承認は取得していません。
間違いを見つけたら、教えてください →

実物を見に行く

まずは国内の美術館から。公式の展示情報を見ながら、行きたい場所を探せます。
国内の美術館を探す →
展示替え・貸出などで作品が展示されていない場合があります。訪問前に展示・開館日・入館方法をご確認ください。