1515〜1516年頃(所蔵館目録)
年齢不詳
写真:Sailko · CC BY 3.0

聖愛と俗愛

画家 ティツィアーノ →
Amor Sacro e Amor Profano / ボルゲーゼ美術館
二人の女性の違いと、間で水に触れる幼子おさなごを見てみましょう。

何が描かれているか

水槽の両側に、白い衣を着た女性と、赤い布をまとった裸の女性が座っています。間には翼のある幼子がいて、水へ手を入れています。愛をめぐる意味を、人物と物の組み合わせで表した絵です。
左の女性はこちらを見つめ、右の女性は相手へ顔を向けて、小さな灯ともりを持つ手を上げています。二人はよく似た顔立ちですが、衣、姿勢、視線の向きが、それぞれの違いを示しています。

作品の見どころ

白い衣の折れ目と赤い布の揺れ、肌のなめらかさが描き分けられています。背景も左右で異なり、左には丘の町、右には水辺の集落が見えます。対比は風景へも続いています。
水槽は古代の石棺を思わせる浮彫で飾られています。題名だけで二人を善い愛と悪い愛に分けず、幼子、水、灯り、衣がどう結びつくかを見ると、意味を考える余地が広がります。

制作背景

所蔵館目録は1515〜1516年としています。ニッコロ・アウレリオとラウラ・バガロットの結婚に関わる注文だった可能性が高いとされますが、制作を直接示す文書は確認されていません。
人物の意味には複数の解釈があります。所蔵館は、花嫁の公の姿と私的な愛を表すという読み方を重視しています。一つの正解を断定せず、形の美しさから見てみましょう。
制作年代と解釈
制作年代はボルゲーゼ美術館の現行目録の1515〜1516年に従います。1514年とする資料もあります。結婚に関わる注文や二人の意味には推定と複数の解釈があり、題名だけで善悪を表す絵とは断定できません。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ボルゲーゼ美術館
目録番号
147
位置づけ
初期の愛の寓意画。二人の対比と意味の留保。

出典・画像について

出典:ボルゲーゼ美術館:聖愛と俗愛(2026-10-09 確認)
画像:Titian《聖愛と俗愛》/聖愛と俗愛 — Titian / Sailko / CC BY 3.0
画像の出典 / CC BY 3.0(画像情報:2026-10-09 確認)
画像:Sailko / Wikimedia Commons、CC BY 3.0。全フレーム保持、一覧は等比縮小・同条件。 イタリアの文化財制度・施設条件は著作権とは別の論点で、施設の承認は取得していません。
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