重い衣を着た人物の体を、天使たちが支えています。目で追うのは、地上から雲の上へと続くまなざし。肖像画家として知られる人が、大きな祭壇画でつくった動きです。
何が描かれているか
哲学者で教父の聖アウグスティヌスが、神の幻を仰ぐ場面です。天使が両側から体を支え、左には母モニカ、右下にはこの絵の寄進者が描かれています。
作品の見どころ
下の人物の視線や指先をたどると、雲の上の明るい世界へ導かれます。大きな黒い衣が地上の重さを感じさせる一方、金色の光と飛び回る天使たちは、その重さから離れていくように見えます。
制作背景
イタリアから戻った後、アントウェルペンのアウグスティヌス会の教会のために描かれた祭壇画です。同じ教会には、ルーベンスとヨルダーンスも祭壇画を制作しました。ここに掲載するのは、小型の下絵ではなく、大きな完成作です。
作品情報
掲載する作品
大きな完成作。小型の板絵の下絵(目録番号5145)とは別です。
出典・画像について
画像:Anthony van Dyck《法悦の聖アウグスティヌス》/法悦の聖アウグスティヌス — Anthony van Dyck; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
採用した配布画像の全景を使用。比例縮小のみで、拡大や色補正はしていません。全景の幅750ピクセルの資料を採用。反射のある額縁付き写真は不採用。
間違いを見つけたら、教えてください →実物を見に行く
まずは国内の美術館から。公式の展示情報を見ながら、行きたい場所を探せます。
国内の美術館を探す →展示替え・貸出などで作品が展示されていない場合があります。訪問前に展示・開館日・入館方法をご確認ください。