豪華な服を着ていても、この女性は親しく笑いかけてくるようです。ルーベンスの妻を描いた肖像には、若い画家と先輩の家族との近さも重なります。
何が描かれているか
モデルは、ルーベンスの最初の妻イザベラ・ブラントです。顔をこちらへ向けながら、片腕を椅子の肘掛けに預け、羽根の扇を持っています。背後には、ルーベンス邸の庭を思わせる建築が描かれています。
作品の見どころ
金色と黒の服はずいぶん豪華ですが、いちばん印象に残るのは口元の小さな笑みです。赤い幕や斜めに置かれた椅子が、かしこまった正面向きから少しずれ、気さくな対面をつくっています。
制作背景
所蔵館は、イタリアへ出発する1621年に、ヴァン・ダイクがルーベンスへ贈った作品と考えています。長くルーベンス作として扱われた時期もあり、二人の近さは作品の帰属をめぐる歴史にも表れています。
出典・画像について
画像:Anthony van Dyck《イザベラ・ブラントの肖像》/イザベラ・ブラントの肖像 — Anthony van Dyck; Museum Open Access / Wikimedia Commons / CC0 1.0
採用した配布画像の全景を使用。比例縮小のみで、拡大や色補正はしていません。
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