黒い服の男性が、両手を違う高さに置いて座っています。相手は王侯ではなく、動物画や静物画で成功した画家仲間です。手の置き方にも、落ち着いた生活がにじみます。
何が描かれているか
フランス・スナイデルスは、動物や静物を得意としたアントウェルペンの画家です。ヴァン・ダイクとは共同で制作したこともあり、この肖像は二十歳頃のヴァン・ダイクが描きました。
作品の見どころ
顔の輪郭だけでなく、白い襟と袖口、それぞれに違う形をした手が目に入ります。指をそろえて固まるのではなく、片方は下へ、片方は体の前へ。大きな柱や布の前でも、人の動きが残っています。
制作背景
妻マルガレータの肖像と対になる絵です。フリックの解説は、夫妻が立派な家を買ったことが、注文のきっかけだった可能性を挙げています。画家仲間もまた、社会での成功を肖像画に残す人々でした。
出典・画像について
画像:Anthony van Dyck《フランス・スナイデルスの肖像》/フランス・スナイデルスの肖像 — Anthony van Dyck; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
採用した配布画像の全景を使用。比例縮小のみで、拡大や色補正はしていません。
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