集まった男たちの手が、キリストの頭へ伸びています。足元の犬まで騒ぎに加わるようです。若いヴァン・ダイクが描いた、静かな受難者と周囲の動きの対照です。
何が描かれているか
キリストが処刑される前、兵士たちから「王」としてあざけられ、茨の冠をかぶせられる場面です。中央の人物を囲む男たちが、体をねじり、腕を伸ばして近づいています。
作品の見どころ
むき出しの胸、金属のよろい、赤い布がぶつかり合い、視線が中央へ集まります。その中でキリストは顔を伏せています。窓からのぞく二人や足元の犬へ目を移すと、騒ぎの広がりまで感じられます。
制作背景
ナショナル・ギャラリーの研究解説は、1618〜20年のこの作品が、おそらくルーベンスへの贈り物として描かれたとしています。後輩の作品が、先輩画家のもとに置かれた可能性も、この絵を若い時期の意欲と結びつけます。
出典・画像について
画像:Anthony van Dyck《茨の冠をかぶせられるキリスト》/茨の冠をかぶせられるキリスト — Anthony van Dyck; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
採用した配布画像の全景を使用。比例縮小のみで、拡大や色補正はしていません。
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