三つの角度からのチャールズ1世
画家 アンソニー・ヴァン・ダイク →Charles I (1600–1649) in Three Positions / ロイヤル・コレクション(ウィンザー城)
同じ顔が三つ並んでいるのには、実用的な理由がありました。ローマにいる彫刻家へ、王の顔の立体的な形を知らせるための絵です。
何が描かれているか
チャールズ1世を、横顔、正面、斜め向きの三方向から描いた肖像です。同じ人物を重ねた空想の場面ではなく、一人の顔を別々の角度から確かめるための絵でした。
作品の見どころ
鼻や頬の輪郭だけでなく、髪の長さや襟の重なりも、向きを変えるたびに違って見えます。三つの服とレースを少しずつ変えたため、形を調べる資料でありながら、色や質感を見比べる楽しみもあります。
制作背景
この絵は、彫刻家ベルニーニが王の大理石胸像をつくるため、ローマへ送られました。王が絵をすぐ送ると伝えた1636年3月の手紙も残っています。離れた場所で肖像彫刻を注文するための、絵画による橋渡しです。
出典・画像について
画像:Anthony van Dyck《三つの角度からのチャールズ1世》/三つの角度からのチャールズ1世 — Anthony van Dyck; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
採用した配布画像の全景を使用。比例縮小のみで、拡大や色補正はしていません。
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