1633年
34歳頃

死の床のヴェネツィア・ディグビー

画家 アンソニー・ヴァン・ダイク →
Venetia, Lady Digby, on her Deathbed / ダリッジ絵画館(ロンドン)
目を閉じた女性と、寝台に置かれた一輪のバラ。眠る人のように見えますが、亡くなった妻の姿を残したいという、夫の願いから生まれた肖像です。

何が描かれているか

ヴェネツィア・ディグビーは1633年に急死し、夫ケネルムがヴァン・ダイクに肖像を頼みました。描かれているのは、眠っている時の姿ではなく、死の直後の妻です。

作品の見どころ

白い寝衣と枕、シーツのひだがつながり、周囲の青い布が彼女を包みます。頬には淡い色が残り、死の硬さよりも静かな眠りを思わせます。その間に置かれた小さなバラへ、自然と目が向きます。

制作背景

夫は手紙の中で、バラは画家が加えたものだと書き、盛もりを過ぎてしおれゆく花を妻の体に重ねています。絵に見える花の意味を、依頼した人自身の言葉から知ることのできる作品です。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
ダリッジ絵画館(ロンドン)
目録番号
DPG194

出典・画像について

画像:Anthony van Dyck《死の床のヴェネツィア・ディグビー》/死の床のヴェネツィア・ディグビー — Anthony van Dyck; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / Commons個別ファイルの条件(画像情報:2026-10-17 確認)
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