1656年
57歳頃

ラス・メニーナス

画家 ディエゴ・ベラスケス
Las Meninas / The Family of Felipe IV / プラド美術館(マドリード)
王女、侍女、宮廷人、画家、鏡の国王夫妻を一つの部屋へ置く。誰が誰を見ているかを追うほど、絵の外に立つ鑑賞者の位置まで揺れ動く。

何が描かれているか

広い宮殿の部屋で、中央の王女マルガリータを二人の侍女が囲む。右には小人症の宮廷人、犬、付き添いの人々がいて、左ではベラスケス自身が大きな画布の前に立つ。
奥の鏡には国王フェリペ4世と王妃マリアナが映り、開いた扉には一人の人物が立つ。手前から奥まで複数の視線が交差するが、ベラスケスが何を描いているかは画布の裏に隠れている。

作品の見どころ

中央の王女だけを見ると宮廷の日常の一場面に見える。画家の視線を追うと、画面外に国王夫妻や鑑賞者が立つ可能性が生まれる。鏡を見ると、部屋の奥と手前の関係がさらに入れ替わる。
光は右の見えない窓から入り、王女と侍女を照らして奥の扉へ抜ける。床、天井、壁の額、画布の縦線が深い空間を作り、人が立つ場所だけでなく、見る人が立つ場所まで絵の一部にする。

制作背景

1656年の油彩ゆさい画で、プラド美術館がP001174として所蔵する。画面左には、大きな画布の前で制作中のベラスケス自身が描かれている。
鏡が国王夫妻の実像を映すのか、画中の絵を映すのか、ベラスケスが誰を描いているのかには複数の議論がある。このページでは一つを正解とせず、人物、鏡、画布、鑑賞者の位置関係を追う。
画面の意味は一つに決まりません
鏡に映る国王夫妻、画家の大きな画布、画面外の見る人の関係には複数の解釈があります。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
プラド美術館
目録番号
P001174

出典・画像について

画像:Diego Velázquezラス・メニーナス》/Diego Velázquez, ラス・メニーナス, via Wikimedia Commons.
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / PD-Art(画像情報:2026-09-10 確認)
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