1657〜1659年頃
20代半ば頃

窓辺で手紙を読む女

画家 ヨハネス・フェルメール →
Girl Reading a Letter at an Open Window / ドレスデン国立美術館(アルテ・マイスター絵画館)
窓からの光の中で、一人の女性が手紙を読んでいます。修復で姿を現した壁のキューピッドが、静かな場面に愛の手掛かりを加えます。

何が描かれているか

開いた窓のそばで、女性が両手に持った手紙を読んでいます。手前には布を掛けた卓と果物の器があり、右には緑色の幕が垂れています。奥の壁にはキューピッドの絵が見えます。
女性は外の景色にも、こちらにも目を向けていません。読むことに集中した横顔を、窓からの光が照らします。手前の物が間を隔てるため、私的な時間を離れて見守るような場面です。

作品の見どころ

見どころは、人物と壁の絵を一緒に見ることです。弓を持つキューピッドは愛を示す手掛かりで、美術館も恋の手紙と解釈しています。ただし文章や差出人まで分かるわけではありません。
窓ガラスには女性の顔が映り、壁には柔らかな明暗が広がります。果物や布の鮮やかさと、顔の静けさを比べると、室内の光が物の違いを描き分けていることにも気づきます。

制作背景

制作は1657〜1659年頃。キューピッドは長く上塗りで隠れ、壁だけの状態で知られていました。科学調査によって、その塗り直しは画家自身ではなく後代の手によると判明しました。
2017年に始まった修復を経て、2021年に壁の絵が再び見える状態で公開されました。掲載画像は修復後の状態です。女性の実名は不明で、絵の人物と作者の家族を同一視しません。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩ゆさい
所蔵
ドレスデン国立美術館(アルテ・マイスター絵画館)
目録番号
Gal.-Nr. 1336
位置づけ
初期の室内画と、修復で変わった画面の読み方を知る作品。

出典・画像について

画像:Johannes Vermeer《窓辺で手紙を読む女》/窓辺で手紙を読む女 — Johannes Vermeer / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0(画像情報:2026-10-08 確認)
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