バルコニーのジュスティニアーナと乳母(ヴィッラ・バルバロ壁画)
画家 パオロ・ヴェロネーゼ →Giustiniana Giustinian and Her Nurse at the Balcony, Sala dell’Olimpo / ヴィッラ・バルバロ(マゼール、オリュンポスの間)
実際の壁に、もう一つのバルコニーがあるように見える。建物と絵がつながる仕掛けを探そう。
何が描かれているか
石の欄干の向こうから、二人の女性がこちらを見下ろしているように見える。左側には鳥、右側には犬も描かれる。けれど、女性も欄干も、壁に描かれたものだ。
邸宅の公式解説は、女性をマルカントーニオ・バルバロの妻ジュスティニアーナと乳母と説明する。これは、マゼールのヴィッラ・バルバロにあるオリュンポスの間の壁画の一場面。
作品の見どころ
まず欄干の線と、その上に置かれた手を見てみよう。人が建物の中に実際にいるように見せる仕掛けを、だまし絵と呼ぶ。絵の中の建築が現実の室内につながることで、壁の境目が曖昧になる。
女性の正面を向く姿と、隣で体を傾ける人物との違いも面白い。身近な家族や動物の姿が、壮大な邸宅の装飾に日常の気配を加える。写真では、下から見上げたときの位置関係も感じられる。
制作背景
ヴェロネーゼは1560年頃、この邸宅の六つの部屋を装飾し始めた。持ち運べる絵とは違い、部屋の形や、そこから絵を見る人の位置が表現に関わっている。
掲載しているのは、このバルコニーの場面を写した現地写真で、天井や他の壁面まで含む装飾全体の図ではない。宴会画に登場する大きな建築と比べると、建築そのものを絵の舞台にする工夫が分かる。
掲載範囲
バルコニーの場面を写した現地写真です。天井や他壁面を含む装飾全体の図ではありません。
作品情報
所蔵
ヴィッラ・バルバロ(マゼール、オリュンポスの間)
出典・画像について
画像:Paolo Veronese《バルコニーのジュスティニアーナと乳母(ヴィッラ・バルバロ壁画)》/バルコニーのジュスティニアーナと乳母(ヴィッラ・バルバロ壁画) — Paolo Veronese / Moleskine / CC BY-SA 4.0
画像:Moleskine / Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0。現地写真の全フレームを保持し、一覧用は等比縮小。 イタリア文化財制度と施設条件の扱いには法域差があり、施設の承認取得を示しません。
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