何が描かれているか
石造りの壮大な中庭で婚宴が開かれ、百人を超える客、給仕、楽師が長い食卓を囲む。画面中央にはキリストと聖母マリアが静かに座り、頭の光輪で見分けられる。
手前の楽師は弦楽器を奏で、右では大きな壺から酒が注がれる。上階の給仕、柱間の客、遠くの空まで人の活動が続き、水を葡萄酒へ変える奇跡は祝祭の中へ紛れている。
作品の見どころ
最も重要なキリストを大きくせず、建築の中心線と光輪で見つけさせる。周囲の騒がしさに対して、正面を向くキリストと聖母だけがほとんど動かず、時間の中心になる。
衣装、楽器、食器、動物を細かく追える一方、左右対称の階段と列柱が全体を支える。幅約9.94メートルの画面を、中央の縦軸と長い食卓で一つにまとめている。
制作背景
ヴェロネーゼは1562〜1563年、ヴェネツィアのサン・ジョルジョ・マッジョーレ修道院食堂のために制作した。食事をする修道士の正面で、描かれた婚宴が建築の続きに見えるよう設計された。
1797年、フランス軍によってヴェネツィアから運び出され、現在はルーヴルにある。画面の大きさ、元の食堂、移動の歴史を知ると、美術館の壁で見る現在の条件も作品史の一部だと分かる。