1789年
34歳頃

ラ・シャトル伯爵夫人

画家 エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン →
Comtesse de la Châtre / メトロポリタン美術館
白い衣を着た女性が緑の椅子に座り、手に小さな本を持つ。

何が描かれているか

白い衣を着た女性が緑の椅子に座り、手に小さな本を持つ。黒い帽子と腰のリボンが、白い服を引き締める。体は斜めに置かれるが、顔は見る人へ向く。背景を目立たせず、椅子、本、衣装だけで落ち着いた場を作る肖像だ。王妃の服装を思わせる薄い白布を着けながら、宮殿の公式な姿より近い距離の人物として描かれる。

作品の見どころ

本を支える手と、椅子へ寄りかかる体の角度を追うと、力を抜いた姿勢が分かる。白い布には灰色の影が重なり、単調な明るさにはならない。黒い帽子は顔の輪郭りんかくを際立たせ、緑の背もたれが布の白との対比を作る。何を読んでいるかは絵だけで分からない。持ち物に特定の思想を読み込むより、人物と物の配置を見るのが確かだ。

制作背景

メトロポリタン美術館は1789年の油彩ゆさい画、所蔵番号54.182と記録する。同館は、王妃マリー・アントワネットが広めた白いモスリン服や、英国風の肖像の影響を説明する。モデルの伯爵夫人も画家も革命期にフランスを離れたが、この肖像だけから二人のその後の行動は分からない。制作年と服装を照らし、時代の変わり目に描かれた人物として見る。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
メトロポリタン美術館

出典・画像について

出典:メトロポリタン美術館 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Élisabeth Louise Vigée Le Brun《ラ・シャトル伯爵夫人》/The Metropolitan Museum of Art / CC0
画像の出典 / CC0 / Open Access(画像情報:2026-09-26 確認)
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