1780年
25歳頃

平和が豊穣を連れ戻す

画家 エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブラン →
Peace Bringing Back Abundance / ルーヴル美術館
白い衣をまとった人物が、果物や穀物を抱える女性を連れて来る。

何が描かれているか

白い衣をまとった人物が、果物や穀物を抱える女性を連れて来る。題名の「平和」と「豊穣」は、目に見えない考えを人物の姿で表したものだ。二人は肩を寄せ、片方がもう片方を導くように動く。肖像で知られるヴィジェ=ルブランが、実在の人ではなく理念を主役にした作品である。足元の実りまで見ると、平和が暮らしにもたらすものが具体的になる。

作品の見どころ

明るい肌と白い布は、濃い緑や赤い衣に囲まれて強く浮かぶ。視線を二人の顔から手へ下ろすと、関係を示す触れ方が分かる。麦や果物はただの飾りではなく、題名の「豊穣」を読める形にしている。衣の大きなひだと斜めに傾かしく体によって、静止した記号ではなく、画面の中へ入って来る人々のように感じられる。

制作背景

ルーヴル美術館は1780年の油彩ゆさい画、所蔵番号INV 3052と記録する。1783年に王立絵画彫刻アカデミーへ入会する際の提出作となり、同年のサロンにも出品された。サロンは当時の公的な展覧会である。肖像画だけでなく、こうした歴史画に近い主題も手掛けたことが、画家の活動の幅を示す。題名と所蔵館の記録に基づく説明で、人物の個人名を推測していない。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
ルーヴル美術館

出典・画像について

出典:ルーヴル美術館 作品記録(2026-09-26 確認)
画像:Élisabeth Louise Vigée Le Brun《平和が豊穣を連れ戻す》/Wikimedia Commons / CC0
画像の出典 / CC0 / Open Access(画像情報:2026-09-26 確認)
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