花と羽根を飾った帽子をかぶり、画家がこちらを見つめる。
何が描かれているか
花と羽根を飾った帽子をかぶり、画家がこちらを見つめる。片手にはパレットと筆があり、どんな仕事をする人かがすぐに分かる。服装は華やかだが、背景は戸外の空で、工房の中ではない。職業を示す道具と社交界の装いを一緒に描くことで、肖像画家としての自分をどう見せたいかを考えた自画像である。
作品の見どころ
帽子のつばが顔に影を落とす一方、頬や首には光が届く。暗い部分を黒くつぶさず、反射する光で表情を見せている。空、花、布、肌の質感も変えて描き、人物を明るい場所に立たせる。筆を持つ手と顔を行き来すると、見る人を見返す人物と、絵を作る専門家が同じ一人だと分かる。自然に見える姿にも、構図の選択がある。
制作背景
ロンドン・ナショナル・ギャラリーの作品は、画家が1782年に描いた原作を自ら写した別の版である。同館によると、ルーベンスの《スザンナ・ルンデンの肖像》を意識し、帽子が作る二種類の光を試した。元の自画像は別の所蔵先にあり、このページの画像はロンドン所蔵版に対応する。同じ題名でも二つを混同しないで見たい。
出典・画像について
画像:Élisabeth Louise Vigée Le Brun《麦わら帽子の自画像》/Wikimedia Commons / Public Domain Mark / Wikimedia Commons PD-Art
Commonsはパブリックドメインと表示。複製画像の扱いには法域による留保がある。
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