1886年
26歳頃

日々の糧

画家 アンデシュ・ソーン →
Vårt dagliga bröd / スウェーデン国立美術館(ストックホルム)
野原の手前で、年配の女性が腰を下ろしている。

何が描かれているか

野原の手前で、年配の女性が腰を下ろしている。少し離れたところには草地で働く人々が小さく見える。題名は《日々の糧》。食事を運ぶ人物を大きく描くことで、遠くの労働と手前の休息を一つの場面につないだ。人物だけを見ず、奥へ伸びる草の道を追うと、暮らしの場所が広がっていく。

作品の見どころ

緑の草は細かな葉の集まりとして描かれ、明るい空と暗い地面の間に奥行きが生まれる。白い頭巾と服の光は、女性の顔や手を見つける手掛かりになる。水彩は水で薄めた絵具を紙に重ねる技法で、ここでは草の柔らかさと人物の重みを同時に伝える。遠景がかすむほど、手前の女性の存在が近く感じられる。

制作背景

国立美術館は1886年の水彩画と記録する。画家は美術館から「祖国的な」題材を勧められ、故郷ダーラナの人々をモデルにした。手前の女性は画家の祖母で、ほかの人物も親族だという。ただし衣装は当時のままを写した記録ではなく、子ども時代の記憶を思わせる古い服を着せたものだ。現実の観察と記憶の構成が重なる作品である。

作品情報

材質・技法
紙に水彩
所蔵
スウェーデン国立美術館(ストックホルム)
目録
NMB 184

出典・画像について

出典:所蔵館・美術館資料(2026-09-27 確認)
画像:Anders Zorn《日々の糧》/Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark / PD-Art(画像情報:2026-09-27 確認)
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この画家について本で読む

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