何が描かれているか
森の中に、民族衣装を着た少女が立っている。周囲の木々は深い緑に溶け、道の奥には牛の姿がある。少女は鑑賞者に向かってポーズを取らず、日々の仕事の途中にいる。人物を探した後で周りの木を見直すと、人と森が同じ場所の光を受けていることに気づく。故郷の暮らしを静かに描いた作品だ。
作品の見どころ
少女の服の白と橙色が緑の中で目印になる。手前の草や枝は大きな筆跡で描かれ、後ろの木々は少しぼやける。まるで一点に焦点を合わせた写真のようにも見えるが、緑の濃淡は絵筆で組み立てられたものだ。遠くの牛へ目を移すと、少女の立つ位置と森の奥行きがつながる。
制作背景
ソーン美術館は1908年作の油彩画とし、少女がモーラ地方の服を着て牛を追う場面だと説明する。夫妻は1896年にパリからモーラへ移り、画家は地域の人々や風景を多く描いた。同館は写真からの影響の可能性にも触れるが、確定した制作方法とはしていない。身近な暮らしを記録しつつ、光の見え方も試した絵である。
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この画家について本で読む
Anders Zorn: A European Artist Seduces America
Oliver Tostmann 編 / Paul Holberton Publishing
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