スーツ姿の男性が椅子に座り、帽子を手に持ってこちらを見る。
何が描かれているか
スーツ姿の男性が椅子に座り、帽子を手に持ってこちらを見る。モデルは米国の実業家フーゴー・ライジンガーである。正面を向いた顔とゆったりした座り方から、自分の場所にいる人物だと分かる。帽子や指輪まで描きながら、背景にも絵や調度を置き、職業や性格を一つの小物だけで説明しない。
作品の見どころ
黒い上着には灰色や茶色が重なり、白い襟と手が暗い画面に浮かぶ。背景は細部が見えても主張しすぎず、座る人物の大きな形を支える。顔の筆づかいと帽子の柔らかな縁を比べると、素材によって絵具の置き方が違う。公式肖像でありながら、立ち上がる前に少し休んだような自然さがある。
制作背景
ナショナル・ギャラリーは1907年作の油彩画と記録し、モデル本人から注文された作品とする。右下には「私のアトリエで、ストックホルム、1907年8月」という意味の書き込みがある。同館は作品画像をオープンアクセスで公開する。欧米で肖像を多く手がけたソーンの技量を、顔だけでなく手と部屋の描写から見ることができる。
出典・画像について
画像:Anders Zorn《フーゴー・ライジンガーの肖像》/Wikimedia Commons
Wikimedia Commons。パブリックドメイン表示(法域による留保あり)。
間違いを見つけたら、教えてください →アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。
この画家について本で読む
Anders Zorn: A European Artist Seduces America
Oliver Tostmann 編 / Paul Holberton Publishing
国際的に活動したソーンの絵画と版画を扱う展覧会図録。英語の洋書です。
楽天ブックスで見る →