何が描かれているか
パリの室内で二人の女性が身支度をしている。手前の女性は座り、後ろの女性はその髪に手を伸ばす。姉妹は鑑賞者のために並んで立つのではなく、それぞれの動きの途中にいる。服の明るい模様と室内の赤みが重なり、日常の場面が舞台のように華やぐ。まず手の向きを追うと、二人の関係が分かりやすい。
作品の見どころ
画面の輪郭は一様にくっきりしていない。顔や肩の近くは細かく、衣服の裾や壁は色の広がりで見せる。立つ人と座る人を斜めに重ねたため、狭い室内にも奥行きが生まれた。白い布、肌の色、壁の淡い色を水彩で重ね、濡れた絵具のにじみを身支度の動きへ変えている。近寄って見るほど、紙の上の色の薄さも感じられる。
制作背景
ソーン美術館は1888年作の大きな水彩画とする。描かれたのはフランス人のジャンヌとアントワネット・サロモン姉妹で、画家がパリに住み始めた頃の作品である。同館は日本美術からの影響にも言及するが、特定の日本画をそのまま写したとは説明していない。西洋の室内画に、切り取り方や平らな色面を取り入れたと見るのがよい。
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この画家について本で読む
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Oliver Tostmann 編 / Paul Holberton Publishing
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