白いひげの男性がグラスを掲げ、何かを語りかけている。
何が描かれているか
白いひげの男性がグラスを掲げ、何かを語りかけている。後ろにも男性たちが集まるが、主役は手前で振り向く一人だ。題名にあるイドゥンは文化に携わる人々の会合で、描かれたのは図書館員ハラルド・ヴィーセルグレンである。かしこまった正面像ではなく、乾杯が始まる瞬間をとらえた。
作品の見どころ
グラスを持つ手と白いひげには光が当たり、黒い上着が人物を大きく見せる。後ろの人々は顔の細部まで均等には描かれず、集まりの気配として働く。中央の男の口元と手の動きを追うと、声が聞こえそうな距離になる。肖像画の中に周囲の人を入れたことで、一人の顔とその場の空気を一緒に伝えている。
制作背景
国立美術館は1892年作、油彩画と記録する。ヴィーセルグレンは、異なる文化分野の人々が交流するイドゥン会の創設に関わった人物だった。同館はこの絵を、写真でいう「決定的瞬間」を捉えた例として紹介する。ただし写真そのものではない。立つ人の姿勢や手前と奥の明暗を組み立て、瞬間に重みを与えている。
出典・画像について
画像:Anders Zorn《イドゥン会の乾杯》/Wikimedia Commons
Wikimedia Commons。パブリックドメイン表示(法域による留保あり)。
間違いを見つけたら、教えてください →アフィリエイトリンク|このリンクから購入されると、運営者に報酬が入ることがあります。
この画家について本で読む
Anders Zorn: A European Artist Seduces America
Oliver Tostmann 編 / Paul Holberton Publishing
国際的に活動したソーンの絵画と版画を扱う展覧会図録。英語の洋書です。
楽天ブックスで見る →