暗闇から浮かぶ体は、絵というより目の前に置かれた彫刻のようです。この絵がかつて、薄暗い修道院で格子越しに見られていたと知ると、その迫り方にも納得します。
何が描かれているか
十字架にかけられたキリストが、ほとんど何もない暗い背景に浮かび上がります。周囲に嘆く人々はなく、光を受ける体と腰の白い布が、縦に長い絵の中心を占めています。
作品の見どころ
腕の張りと、力の抜けた頭の重さを見比べてみてください。白い布の折れ目には深い影が入り、体が暗闇の前にせり出しているように見えます。足元の小さな紙には、画家の署名と1627年の年記があります。
制作背景
1626年、セビーリャのサン・パブロ・エル・レアル修道院が依頼した連作に含まれていました。シカゴ美術館によると、薄暗い場所に置かれ、訪れた人は格子を通して見ました。早くから彫刻のようだと評されたのも、こうした展示環境と結びつけて考えられます。
出典・画像について
画像:Francisco de Zurbarán《十字架のキリスト》/十字架のキリスト — Francisco de Zurbarán; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
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