1640年頃
42歳頃

ナザレの家のキリストと聖母

画家 フランシスコ・デ・スルバラン →
Christ and the Virgin in the House at Nazareth / クリーヴランド美術館
少年が指を見つめ、その向こうで母が涙を流しています。静かな家の一場面に見えますが、少年が手にするいばらが、まだ先にある受難を暗示しています。

何が描かれているか

左の少年キリストは、いばらの冠を手にして指先を見ています。右のマリアは縫い物をひざに置き、頬に手を当てています。二人の間の机には本や果物があり、足元には白い鳩はとがいます。

作品の見どころ

左上から差す光は少年へ届き、机を隔てたマリアの赤い衣にも移っていきます。机の上の物は静物画せいぶつがのように並び、二人は離れて座っています。その距離が、同じ出来事をそれぞれに受け止める時間を感じさせます。

制作背景

クリーヴランド美術館は、少年がいばらで指を傷つけた姿に、将来の十字架刑の予告を読んでいます。聖書に書かれた家族の日常をそのまま再現した場面ではなく、のちの受難を思い巡らすための絵として紹介されています。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
クリーヴランド美術館
目録番号
1960.117

出典・画像について

画像:Francisco de Zurbarán《ナザレの家のキリストと聖母》/ナザレの家のキリストと聖母 — Francisco de Zurbarán; Wikimedia Commons / CC0 1.0
画像の出典 / CC0 1.0 / Commons個別ファイルの条件(画像情報:2026-10-17 確認)
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