1628年
30歳頃

聖セラピオン

画家 フランシスコ・デ・スルバラン →
Saint Serapion / ワズワース・アセニアム美術館(ハートフォード)
殉教の絵なのに、まず目を引くのは血ではなく白い布です。幾重ものひだを追っていると、手首を縛られ、頭を落とした人物の重さが伝わってきます。

何が描かれているか

白い修道服を着た聖セラピオンが、両手首を上へ縛られ、横に頭を垂れています。胸には修道会の紋章があり、右の小さな紙に人物名と署名、制作年が記されています。

作品の見どころ

布の出っ張った部分は明るく、くぼみは茶色い影に沈んでいます。ひだの量感はとても確かですが、体の傷は服に覆われています。殉教の残酷な場面を細かく見せず、動かなくなった体へ目を向けさせる描き方です。

制作背景

セビーリャのメルセス会修道院しゅうどういんで、亡くなった修道士しゅうどうしのために祈る部屋に置かれた作品です。同会は、捕虜となったキリスト教徒の解放に携わりました。セラピオンの最期には複数の伝承があり、この絵を一つの出来事の実況として受け取らないことも大切です。

作品情報

材質・技法
油彩ゆさい・カンヴァス
所蔵
ワズワース・アセニアム美術館(ハートフォード)
目録番号
1951.40

出典・画像について

画像:Francisco de Zurbarán《聖セラピオン》/聖セラピオン — Francisco de Zurbarán; Wikimedia Commons / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / Commons個別ファイルの条件(画像情報:2026-10-17 確認)
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