1280年頃
年齢不詳

嘲笑されるキリスト

画家 チマブーエ
Christ Mocked / ルーヴル美術館
キリストを囲む人々の手と視線で、嘲笑の場面を凝縮した。

何が描かれているか

キリストが建物の前に立ち、周囲の人々が手を伸ばし、顔を寄せて取り囲む。誰が標的になっているかは、人物の視線と手の方向ですぐに分かる。金地の小さな画面に、集団の圧力が詰め込まれている。
大きな身振りをする人々に対し、中央のキリストの姿は比較的静かである。声は描けないが、開いた口や突き出された腕から騒がしさが伝わる。

作品の見どころ

人物が重なっても、衣の色と顔の向きでそれぞれの位置を区別できる。建物は奥へ続く都市の再現ではなく、場面を支える舞台のように働く。狭い板の中で前後と左右を同時に見せる工夫である。
小型の板絵では、遠くから見る大壁画と違い、細部へ顔を近づけられる。手の指や目線を一つずつたどると、嘲笑という言葉だけでは分からない関係が見える。

制作背景

この作品は長く所在が知られず、2019年に発見され、のちにルーヴル美術館の収蔵品となった。ロンドンの聖母子せいぼし、ニューヨークの鞭打ちと関連する板と考えられる。ただし失われた元の配置を完全に復元することはできない。
ルーヴルの公開資料はチマブーエの作品として紹介する。

作品情報

材質・技法
テンペラ・金、板
所蔵
ルーヴル美術館
位置づけ
キリストを囲む人々の手と視線で、嘲笑の場面を凝縮した。

出典・画像について

出典:presse.louvre.fr 公式記録2026-09-23 確認)
画像:Cimabue嘲笑されるキリスト》/嘲笑されるキリスト — Cimabue / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-23 確認)
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