帝国の推移:原始の状態
画家 トマス・コール →The Course of Empire: The Savage State / ニューヨーク歴史協会
大きな岩山の下で、狩りをする人々が小さく動いています。この湾がやがて巨大な都になる、文明の始まりと終わりを描く五枚の最初です。
何が描かれているか
雲が山肌にかかり、木々と岩が土地の大部分を占めています。左手前の狩人は弓を構え、右奥では人々が火を囲んでいます。人の暮らしは見えますが、湾を埋めるような都市はまだありません。
作品の見どころ
覚えておきたいのは、頂上に丸い岩をのせた山の形です。連作では視点が移ってもこの山が現れ、同じ場所の変化をたどる目印になります。自然が大きく、人は小さいという関係も、次の絵から少しずつ変わっていきます。
制作背景
《帝国の推移》は、商人ルーマン・リードの注文で描かれた五点の連作です。架空の文明が生まれ、栄え、崩れていく過程を描きます。「原始の状態」はコールが構想した歴史の始まりで、特定の民族の暮らしをそのまま記録した絵ではありません。
出典・画像について
画像:トマス・コール《帝国の推移:原始の状態》/帝国の推移:原始の状態 — Thomas Cole / Wikimedia Commons(所蔵:ニューヨーク歴史協会), 1858.1
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