エデンの園からの追放
画家 トマス・コール →Expulsion from the Garden of Eden / ボストン美術館
楽園を追われる二人は、岩山の足元に小さく描かれています。明るい緑と荒れた大地の落差が、失われるものの大きさを伝えます。
何が描かれているか
明るい緑に包まれた右側から、険しい岩と枯れ木のある左側へ。中央の光の下に、エデンの園を追われるアダムとエヴァが小さく描かれています。旧約聖書の物語を、左右で大きく変わる風景として見せた絵です。
作品の見どころ
人物を探すより先に、巨大な岩や暗い谷が目に入ります。二人の顔を近くで見ることはできませんが、右の暖かな光から左の荒々しい世界へ目を移すだけで、これから歩む場所の厳しさが伝わります。ボストン美術館も、表情や身振りに代わって風景が物語を語っていると説明しています。
制作背景
この作品は1828年、ナショナル・アカデミー・オブ・デザインで初めて展示されました。実際の山や川を描く一方で、コールは早くから聖書や文学の物語にも取り組んでいます。のちの連作へつながる、物語を担う風景画の一例です。
出典・画像について
画像:トマス・コール《エデンの園からの追放》/エデンの園からの追放 — Thomas Cole / Wikimedia Commons(所蔵:ボストン美術館)
全景を比例縮小しています。
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