小さな点が、大きな三角形と太陽をつなぎます。近くと遠くで印象が変わる色の風景です。
何が描かれているか
画面の大部分を、大きな三角形と細かな色の点が占めています。右上には橙色の円、左下にはアーチ形の入口を思わせる形があります。青や緑、赤みのある四角い色面の上に小さな点が重なり、表面はモザイクのように見えます。三角形を山と見るか、建物の屋根と見るかで、景色の受け取り方も変わります。
作品の見どころ
少し離れると大きな形が目に入り、近づくと点の並びと色の重なりが見えてきます。ベルン美術館は、まず色の区画を作り、白い点を打ってから彩色を重ねた技法を記録しています。点は背景を消し切らず、下の色を透かすように広がります。輪郭線、色面、細かな点がそれぞれ違う働きを持ち、一つの風景を支えているところが見どころです。
制作背景
1932年、クレーがデュッセルドルフで教えていた頃の作品です。所蔵館協力の解説では、エジプト旅行の記憶と、スイスのニーゼン山の形が画面に関わると紹介されています。ただし三角形を特定の山やピラミッドだけに決める必要はありません。実際の眺めをもとにしながら、色と形を独自の景色へまとめるクレーの制作を理解できる一枚です。
作品情報
材質・技法
油彩・カゼイン、白い点への彩色、カンヴァス
出典・画像について
画像:パウル・クレー《パルナッソス山へ(アド・パルナッスム)》/Commons掲載の忠実な複製(撮影者の記載なし)
Commons個別ページのPublic domain / PD-Art表示に基づく忠実な複製。
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この画家について本で読む
パウル・クレー作品集 詩と絵画の庭
黒田 和士 著 / 東京美術
物語、前衛、バウハウス、自然、文字など6つの視点から約140点を大判で見られる作品集です。
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