1922年
42歳頃

さえずる機械

画家 パウル・クレー
Twittering Machine (Die Zwitscher-Maschine) / ニューヨーク近代美術館
鳥の歌と回転装置を結びつけ、楽しさと不穏さが同時に動く仕掛けを描いた。

何が描かれているか

細い一本の軸に四羽の鳥がつながれ、右端には手で回す取っ手が付く。鳥の口や舌は音符や鉤のように伸び、装置の下には落とし穴のような形が開く。
背景は青から桃色へ変わる水彩の面で、硬い機械図面ではない。鳥も機械部品も不完全に混ざり、楽しげなおもちゃと拘たば装置の両方に見える。

作品の見どころ

取っ手から軸、鳥の口へ視線を動かすと、回転が歌へ変わる仕組みを想像できる。しかし誰が回すのか、鳥が喜んでいるのか苦しんでいるのかは決められていない。
かすれた黒い線とにじむ色面が独立しており、線は構造、色は空気のように働く。精密な機械を描かずに、自然の声を機械化する不自然さを見せる。

制作背景

1922年制作。MoMAの記録では、油彩ゆさい転写、水彩、インクを使い、紙を板へ貼っている。1937年にナチス政権がドイツの国立美術館から押収おうしゅうし、「退廃芸術」展にも含めた。
1939年にMoMAが取得した。作品を単なる楽しい発明図として見るだけでなく、鳥が軸につながれ、回転させられる構造に注目すると、自然、技術、支配の緊張が読み取れる。

作品情報

材質・技法
油彩転写・水彩・インク、紙
所蔵
ニューヨーク近代美術館
位置づけ
鳥の歌と回転装置を結びつけ、楽しさと不穏さが同時に動く仕掛けを描いた。

出典・画像について

出典:MoMA 作品記録・解説2026-09-14 確認)
画像:Paul Kleeさえずる機械》/さえずる機械 — Paul Klee / Wikimedia Commons
画像の出典 / Public Domain Mark(画像情報:2026-09-14 確認)
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この画家について本で読む

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