金色の聖母子の上に、奥深い列柱廊が開いています。一つの祭壇画で、異なる空間の作り方を見比べられます。
何が描かれているか
中央に聖母子、その左右に聖人たちが並び、上の細長い区画では天使ガブリエルと聖母が向き合っています。下には聖人の奇跡などを描く小さな場面。複数の段を持つ祭壇画なので、まず中央、上、下の順に全体を辿ると、それぞれの場所に違う物語があることが分かります。
作品の見どころ
上部の《受胎告知》で、二人の間に開く列柱廊へ目を向けてみてください。柱が繰り返されるほど奥の通路は細くなり、見通しの深さが際立ちます。一方、中央には金地の輝きが残ります。遠近法の新しさと、祈りの場が受け継いできた祭壇画の形式とが、同じ作品の中に組み合わされています。
制作背景
ペルージャのサンタントニオ修道院の女性共同体のための作品で、1468年には市の資金援助を受けています。館は1467〜1469年頃に位置づけ、テンペラと油彩の併用を説明しています。現在、中央下の一部に見える空所も制作当初のままではなく、後の修道院の改変に関わる欠損です。
出典・画像について
画像:Piero della Francesca《聖アントニウス多翼祭壇画》/聖アントニウス多翼祭壇画 — Piero della Francesca / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
後の改変で失われた区画を含む、祭壇画の現存全体。配布画像の全景を保持。作品内容の切り取り・色補正・拡大補間なし。 Web表示では作品の外側の撮影用余白だけを輪郭に沿って透過。元画像のバイト・色・解像度は変更していません。
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