1459〜1460年頃(諸説あり)
40代頃

キリストの鞭打ち

画家 ピエロ・デッラ・フランチェスカ →
Flagellazione / マルケ国立美術館(ウルビーノ)
奥でキリストが鞭打たれているのに、手前の三人は別の時を生きるように立っています。明快な空間ほど、物語は謎を深めます。

何が描かれているか

左奥の柱廊で、柱に縛られたキリストが鞭打たれています。右手前には三人の男性。赤い服の若者は裸足で立ち、両側の男性たちと静かな群れを作っています。同じ絵の中にあるのに、二つの出来事の間には大きな距離があり、三人が何を見て何を話すのかも簡単には読み取れません。

作品の見どころ

床の模様、柱の間隔、天井の区画を奥へ辿ると、空間の組み立ては驚くほど明快です。その明快さが、人物同士の関係の分からなさをかえって際立たせます。奥の受難から手前の三人へ何度か目を往復させてみてください。視線が自然につながる所と、意味が途切れる所の両方が、この小さな絵を忘れがたくしています。

制作背景

所蔵館の目録は1459〜1460年としますが、制作年や注文主、元の用途には諸説があります。手前の三人をウルビーノの政治や東方教会の苦難と結びつける解釈も、一つに決着していません。人物名を先に当てはめず、まず確かに描かれた距離と光を見ることから始められる作品です。

作品情報

材質・技法
板にテンペラ
所蔵
マルケ国立美術館(ウルビーノ)
目録番号
DE 229

出典・画像について

画像:Piero della Francesca《キリストの鞭打ち》/キリストの鞭打ち — Piero della Francesca / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 配布元の個別画像・利用条件(画像情報:2026-10-19 確認)
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