1470年頃
50代頃

ヘラクレス

画家 ピエロ・デッラ・フランチェスカ →
Hercules / イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館(ボストン)
棍棒と獅子の皮を持つ英雄は、髭ひげのない若者です。ピエロ自身の家を飾っていた壁画でした。

何が描かれているか

棍棒と獅子の皮を持つ青年が、開口の向こうから姿を見せています。古代神話の英雄ヘラクレスですが、激しい力仕事の途中でも、筋肉を誇示する老人でもありません。若い身体が静かに置かれた姿からは、宗教画の人物像にも通じる重みと落ち着きを感じられます。

作品の見どころ

手前に突き出す棍棒や、身体を囲む建築の角度に注目してみてください。ガードナー美術館は、元は画家の家の部屋の高い隅を飾ったことと、この強い見上げの視点を結びつけています。現在の断片を正面から眺めるだけでなく、少し下から見上げた時の姿を想像すると、遠近法えんきんほうが設置場所に応じて働いていたことが分かります。

制作背景

同館は1470年頃のフレスコとしています。漆喰と壁の一部ごと取り外され、後にボストンへ渡りました。下部が失われているのは当サイトの切り取りではありません。教会や宮廷だけでなく、自分の暮らす場所にも古代の英雄を描いたという事実が、この画家の関心の広さを教えてくれます。

作品情報

材質・技法
フレスコ(壁ごと移された断片)
所蔵
イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館(ボストン)

出典・画像について

画像:Piero della Francesca《ヘラクレス》/ヘラクレス — Piero della Francesca / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 配布元の個別画像・利用条件(画像情報:2026-10-19 確認)
下部が失われた壁画断片の全景。当サイトで身体を切り取ったものではありません。配布画像の全景を保持。作品内容の切り取り・色補正・拡大補間なし。
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