傷んだ小屋の前で、天使たちが奏でています。幼子の誕生が、故郷に似た丘の上の出来事として描かれます。
何が描かれているか
生まれたばかりのキリストの前に聖母が膝をつき、左には歌い、楽器を奏でる天使たちが並びます。右のヨセフと羊飼い、屋根の下の牛やロバが、素朴な場所の気配を添えています。遠くには川の曲がる丘と町。奇跡の誕生と身近な土地の姿が、一つの風景に重なります。
作品の見どころ
青いマントを敷いて幼子を守る聖母と、楽器を持つ天使たちの衣服を見比べてみてください。《キリストの洗礼》の乾いた明るさとは違い、油彩の色が深く響きます。所蔵館は屋根の穴から壁に落ちる光を、羊飼いが指さす神聖な光として読んでいます。光の場所を探すと、人物の視線や身振りもつながり始めます。
制作背景
現行目録では1480年代初めの作品で、ピエロの家のために描かれたとされます。かつての強い洗浄で絵具が失われたため未完成とも考えられましたが、2022年までの保存修復によって読み方が改められました。当サイトの画像は修復前から公開されていた複製です。顔などの薄く見える部分を、画家が描き残した箇所と即断しないようにしてください。
出典・画像について
画像:Piero della Francesca《降誕》/降誕 — Piero della Francesca / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
2022年に完了した保存修復より前から配布されていた複製。修復後の表面の記録ではありません。配布画像の全景を保持。作品内容の切り取り・色補正・拡大補間なし。
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