天使が幕を開くと、そこにはお腹に手を添えた聖母が立っています。左右対称の構成の中で、身体の重みが伝わります。
何が描かれているか
二人の天使が天幕の左右を引き開け、その中央に、身ごもった聖母が立っています。青い衣服の前は少し開き、右手がお腹のそばに添えられています。もう一方の手を腰に置く姿には、日常の身体に通じる自然さがあります。天幕の華やかさと、大きく動かない聖母の姿が、不思議な釣り合いを作っています。
作品の見どころ
天使の姿勢はよく似ていますが、衣服や翼の色は左右で入れ替わっています。その間で聖母の身体だけがわずかに向きを変え、布の落ち方にも違いが生まれます。まず左右の対応を見て、それから中央の小さな非対称に目を向けると、整然とした図の中に一人の人間が立つ感覚を味わえます。
制作背景
モンテルキのサンタ・マリア・ディ・モメンターナ聖堂のために描かれ、保存のため壁から移されました。館は1450〜1465年という幅を示しています。町はピエロの母の出身地ですが、母への追悼画だったという説を裏づける文書は確認されていません。身近な女性をモデルにしたという語りも、確かな制作記録とは区別されています。
出典・画像について
画像:Piero della Francesca《出産の聖母》/出産の聖母 — Piero della Francesca / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
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