聖なる木の礼拝とシバの女王の会見
画家 ピエロ・デッラ・フランチェスカ →Adorazione del Sacro Legno e incontro tra Salomone e la Regina di Saba / サン・フランチェスコ聖堂 バッチ礼拝堂(アレッツォ)
左で膝をつく女王が、右では王と向き合います。一枚の壁に、二つの時が静かに続いています。
何が描かれているか
左の屋外でシバの女王が木の前に膝をつき、右の柱廊ではソロモン王と会見しています。これは《聖十字架伝説》の一場面。伝説では、女王は橋に使われた木が後にキリストの十字架となることを悟り、礼拝したとされます。同じ女王を二度描くことで、移動と出会いを一つの横長の絵にまとめています。
作品の見どころ
馬や木々のある左側と、まっすぐな柱が立つ右側で、景色は大きく変わります。それでも衣服の柔らかな色と、ゆったり間を取る人物の並びが、両方をつないでいます。誰が何を言うかより先に、輪郭の響き合いや人と人の距離を眺めてみてください。大勢がいても騒がしくならない、ピエロの語り方に出会えます。
制作背景
壁画連作はアレッツォのバッチ礼拝堂にあり、全体の制作期間は1452〜1466年頃とされています。木の来歴を語る中世の『黄金伝説』に基づく物語で、描かれた出来事をそのまま史実とするものではありません。礼拝堂では物語の順番どおりに場面が並んでいないため、ここでは一場面全体を独立して見られるようにしています。
作品情報
所蔵
サン・フランチェスコ聖堂 バッチ礼拝堂(アレッツォ)
出典・画像について
画像:Piero della Francesca《聖なる木の礼拝とシバの女王の会見》/聖なる木の礼拝とシバの女王の会見 — Piero della Francesca / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
連作《聖十字架伝説》のうち、この一場面全体。礼拝堂の全壁面を写した画像ではありません。配布画像の全景を保持。作品内容の切り取り・色補正・拡大補間なし。
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