聖シギスムンドに祈るシジスモンド・マラテスタ
画家 ピエロ・デッラ・フランチェスカ →Sigismondo Pandolfo Malatesta davanti a san Sigismondo / マラテスタ聖堂(リミニ)
同じ名前を持つ聖人の前で、領主が膝をつきます。祈りの姿が、一人の支配者の記念にもなっています。
何が描かれているか
左の玉座に座るのは聖シギスムンド。その前で両手を合わせる横顔の男性が、リミニの領主シジスモンド・パンドルフォ・マラテスタです。二人は大きな柱のある空間に置かれ、右下には白と黒の犬が伏せています。人物の輪郭はくっきりしているのに、壁の傷みが長い時間の隔たりを感じさせます。
作品の見どころ
領主の横顔、祈る手、膝を曲げた姿をひとまとまりとして見ると、人の身体が建築と同じように確かな形を持っていることに気づきます。柱の奥の丸い開口には、小さな城の姿も見えます。聖人の世界だけで完結せず、依頼主が生きた場所と姿が、その祈りの中へ入ってくる構成です。
制作背景
1451年、リミニのマラテスタ聖堂に描かれた壁画です。聖堂自体がシジスモンドの大きな造営事業であり、ピエロもその依頼を受けた芸術家の一人でした。郷里の信徒のための祭壇画と並べると、彼が異なる都市や注文主に応じながら、落ち着いた人物表現を育てていたことが見えてきます。
出典・画像について
画像:Piero della Francesca《聖シギスムンドに祈るシジスモンド・マラテスタ》/聖シギスムンドに祈るシジスモンド・マラテスタ — Piero della Francesca / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
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