1438〜1440年頃と推定
40代前半頃(推定)

サン・ロマーノの戦い:トレンティーノの出陣

画家 パオロ・ウッチェロ →
Niccolò Mauruzi da Tolentino at the Battle of San Romano / ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
地面の折れた槍が、まるで定規で並べた線のよう。馬と兵士の混雑の下に、別の秩序が見つかります。

何が描かれているか

赤と金の大きな帽子をかぶるニッコロ・ダ・トレンティーノが、白馬に乗って指揮棒を伸ばしています。左右には騎馬の兵士、手前には倒れた兵士や甲冑。1432年の戦いを、後から勝利の記念として描いた絵です。

作品の見どころ

折れた槍は手前の地面に格子のような線を作り、散らばる甲冑はさまざまな角度を見せます。けれども、その奥行きは茂みのところでいったん塞がれます。遠くへ抜ける自然な眺めと、飾り模様のように詰まった馬の群れ。その両方を同時に見る面白さがあります。

制作背景

所蔵館は1438〜1440年頃と推定しています。現在の暗さには銀箔の変色や顔料がんりょうの変化、過去の清掃の影響もあり、初めからこの色調だったわけではありません。三点は上部の形も後に変えられました。現在の姿を、そのまま制作時の見え方と考えないことも大切です。

作品情報

材質・技法
板(ポプラ)に卵テンペラ、一部油彩ゆさい
所蔵
ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
目録番号
NG583

出典・画像について

画像:Paolo Uccello《サン・ロマーノの戦い:トレンティーノの出陣》/サン・ロマーノの戦い:トレンティーノの出陣 — Paolo Uccello / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 画像の出典・個別利用条件(画像情報:2026-10-20 確認)
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