1470年頃
70代前半頃(推定)

聖ゲオルギウスと竜(ロンドン)

画家 パオロ・ウッチェロ →
Saint George and the Dragon / ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
騎士が槍を突き出す横で、姫はもう竜を紐につないでいます。別々の時刻が、不思議な一場面になりました。

何が描かれているか

白馬に乗るゲオルギウスが、洞窟の前の竜へ槍を突き出しています。左の姫は竜につながる紐を持ち、右上には渦うずを巻く雲。竜を従えることと倒すことという、伝説の異なる場面が一緒に描かれています。

作品の見どころ

槍、竜の翼、雲の流れは斜めの動きを作ります。ところが地面の四角い石と草地の線は、別々の方向へ奥行きを示します。きれいに整った空間に見えそうで、どこか落ち着かない。翼の丸い模様や洞窟の形も、その少し夢のような感じに加わっています。

制作背景

現行の所蔵館目録では1470年頃、カンヴァスに油彩ゆさいとされています。注文主は不明で、家庭の室内を飾った可能性が示されています。金箔を使う大きな記念画とは違い、この作品には高価な顔料がんりょうや金箔が用いられていません。パリ版と見比べると、同じ伝説から異なる世界を作る画家の工夫がよく分かります。

作品情報

材質・技法
カンヴァスに油彩
所蔵
ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
目録番号
NG6294

出典・画像について

画像:Paolo Uccello《聖ゲオルギウスと竜(ロンドン)》/聖ゲオルギウスと竜(ロンドン) — Paolo Uccello / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
画像の出典 / Public Domain Mark 1.0 / 画像の出典・個別利用条件(画像情報:2026-10-20 確認)
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