聖ゲオルギウスと竜(パリ)
画家 パオロ・ウッチェロ →Saint Georges terrassant le dragon / ジャックマール=アンドレ美術館(パリ)
丸い斑点の翼、巻いた尾、白馬の跳ねる脚。恐ろしいはずの竜退治が、不思議な形の競演に見えてきます。
何が描かれているか
左の姫の前で、右から来た騎士ゲオルギウスが竜へ槍を向けています。背後には大きな岩と、畑の向こうの城壁。聖人が姫を竜から救う伝説を描いた場面です。
作品の見どころ
竜の尾の渦や翼の斑点は、飾り模様のようにはっきりしています。姫は横顔を見せ、白馬は脚を高く上げます。その向こうで畑の線は遠くへ続きますが、中央の岩が風景を分け、奥行きは一つに整いきりません。その少し奇妙な組み合わせが、この絵の魅力です。
制作背景
所蔵館は1430〜1435年頃とし、伝統的な人物表現と新しい遠近法が共存する作品として説明しています。後年のロンドン版では、洞窟や渦巻く雲、竜につながる紐が加わります。同じ伝説でも、空間や形の遊び方が変わることを見比べられます。
出典・画像について
画像:Paolo Uccello《聖ゲオルギウスと竜(パリ)》/聖ゲオルギウスと竜(パリ) — Paolo Uccello / Wikimedia Commons(忠実な二次元複製) / Public Domain Mark 1.0
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